オプトアイランドNEWS

大阪府茨木市 の眼鏡店 opt.eyeland オプトアイランド のニュースをブログ形式でお届けしています。

2008年08月

2008.08.0X 38歳 男性・新規・医療従事者

この方はたくさん眼鏡をお持ちで、そのほとんどを同じ度数にしておられます。掛け替えた時のギャップを最小限に抑えられる同じ度数でのコレクションは珍しくないです。10年間このままの度数を変えずに続けてこられたとのこと。

現眼鏡(常用)
RS-5.25  BV=1.5
LS-5.00   OCD62.5

確認のため一応測ってみようということになりました。

<<屈折>>
R(1.5)S-4.25            dominant
L(1.5)S-4.00C-0.25AX180    PD62mm

<<両眼視機能測定>>
遠見  2.0BO 垂直無し
近見   φ  垂直無し
AC/A  5.4
単眼ラグR0.50 L0.50
単眼近点R12cmL12.5cm
輻輳近点12cm以下

水平融像
遠見虚性x/5/2
    実性x/20/18
近見虚性x/13/12
    実性x/18/10 *その他の記述略

equipment:TEST-FRAME547simple-LO
               VISIONTESTER-D改(KAI)
             ツインチャート
         チャートプロジェクターCP-30
         オリジナル近用チャート
        桂式バゴリーニ光源

NOTE:
10年前は恐らく合っていたのでしょうが、一見して過矯正ですね。珍しいケースではありませんが・・・。お訊きすると昔度数を変えた時に失敗し、それがトラウマのような感じになって慣れているこの度数を続けて来られたとのこと。10年後の今RS-5.25 LS-5.00を掛けていると、過剰なピント合わせのための力と同時に、両眼でモノを単一視する際、遠見で0.3△D、近見ではなんと約4.3△Dもの-輻輳の負荷が掛かっています。

この負荷をとめるのは簡単で
R(1.5P)S-4.00               BV=1.5
L(1.5P)S-3.75C-0.25AX180    OCD62mm
という全度数に+0.25加えた上記の度数で良いでしょう。
+0.25によって視力は下がりませんし、P.LineをD.Lineに近似させるのが目的です。

さぁ、ここからが大変です。
新調のフォーナインズの新作フレームのレンズは当然として、今使用中の8本(合計約20本所有されている)フレームは負荷を掛けないという目的によりすべてこの度数に変えるべきです。中には他店で2ヶ月前あるいは3ヶ月前に購入されたものも含まれています。

直近の2本は購入店で交渉して・・・というオプションも考えられますが(しかし私が立ち入れる領域ではありません)、「面倒くさい」とのことで、新調品引き取り時にご持参され8組みのレンズを一気やってしまおうと言うことになりました。

すべてのお渡しの後メールを頂きました。内容は「慣れで気付かなかった目の負担が、どれだけ仕事に非効率なものか、度を変えていない眼鏡とかけ比べて分かりました」とのことでした。眼鏡をいろいろ掛け替えておられるかたには良くあるケースで、しかも役に立つ事例なので返信でニュースブログに書きますとお知らせし、快諾を得て掲載しました。


08160054 影郎DW、Frustrationの新色c72.73.75.の3色が入荷致しました。ほどよく抑制された絶妙なバランスを持っています。広義のオーバル系と言えるでしょう。しかし凡庸に陥らないところは流石の二文字。

画像では分かりにくいですが、ラメを入れた新しいカラーリングです。

http://homepage1.nifty.com/eyeland/kagero/

8/12(火)~15(金)のあいだ、
夏季休暇を戴きます。

8/16(土)より通常営業を致します。

メールでの予約受付・お問い合わせは
16日以降の返信になります。

期間中ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願い致します。

08100062 フォーナインズ新作のシンガリとして本日NP-30c49(\30,450)が入荷致しました。色目はオールドモーブといって半透明のバイオレット系です。以前からある色目ですが、結構服装に合わせやすいです。

08100059 08100057

この形状の鼻当ては、狭くしたり向きを変えたりあるいは他のパッドに取り替えたりすることも出来ます。

http://homepage1.nifty.com/eyeland/9999/stocklist.htm

事例 2008.08.XX
33歳 男性

眼鏡の新調のためご来店。
今の眼鏡の見え方をお聞きすると、遠くのぼやけをしばしば感じるとのこと。更に聞くと、携帯メールを見ていて、視線を遠方に振るとぼやけて戻らない。次第に戻るのだが・・・。特に車のナビに視線をやって前方に視線を振ると、ぼけてしまって怖いような場面が多々ある。出来ればもう少し度数を上げて、遠くをはっきりさせたい。

前眼鏡(常用)
R(1.2P)S-4.00    BV=1.0
L(1.0 )S-3.00C-0.50AX105  OCD=61

<<屈折>>
R(1.2)S-4.25  dominant
L(1.2)S-3.50C-1.00AX80    PD60.5mm

<<両眼視機能測定>>
融像除去眼位
遠見  6.0BO Vectgraph#8L0.5BU
近見  10B0
AC/A 7.7(高)
単眼RGラグR0.50 L0.25
以下は0.5DN補正下
FN x/4/0
FP x/28/26
NN x/9/5
NP x/38/28 *その他の記述略

equipment:TEST-FRAME547simple-LO
               VISIONTESTER-D改(KAI)
             ツインチャート
         チャートプロジェクターCP-30
         オリジナル近用チャート
        桂式バゴリーニ光源

08040124 このデータを見て「ああそうか~」とうなずいた眼鏡のプロのかたも多いと思います。

R(1.2)S-4.00  1.0BO BV=1.2~1.5
L(1.2)S-3.25C-0.75AX80 1.0B26°PD60.5mm

の実装がベストとなりました。

Np30_38n マウントしたフレームはこちら999.9のNP-30。この型の黒。非常に軽い樹脂系フレームです。

たまに顔見知りの同業の方からメールで質問されることがあります。今回は視力表を新規に入れ替えるので、「アドバイスをお願いします」とのことでした。既にメールで答えしましたが、多少さらに詳しく記述し、同業者の氏名はあかさずブログネタとしてここに書き込むことを了解して貰いました。

この同業者は
1)今までポラテストを祖とするパネルチャートを使っていた。
2)両眼視機能は偏光板式で行っていた。
3)偏光板使用の両眼視機能検査は続けるとのこと。

ポラテストはそもそも左右の単眼屈折値(=片眼遮蔽屈折検査度数。両眼開放屈折度数は正調のハーゼ・ドイツ式では求めませんし用いません。)を基に、明室で一部融像眼位下の斜位(Assosiated phoria)を測定するものですから、「筐体は白」が必須条件になります。パネルチャートもそれにならい全体が白色になっていた筈です。格好良くメーカーのロゴとか入っているものは、それが目的外の融像刺激になってしまうのでダメですね。
imageimage-1
また視標内部は白地を用いて、ターゲットそのものは黒が標準で、そこで出たデータを評価するわけです。たまにある反転した黒地+白ターゲット視標は、開発者・ドイツの故ハーゼ博士(ベルリン眼鏡光学専門学校)がオリジナルポラテストで想定した条件とは違うものになるので、出たデータの評価ができないということになります。ドイツ式の辻一央先生が常々おっしゃっていたと記憶しています。

imageimage-1
ドイツ式は運動性とともに感覚神経性斜位を測定することから、固視点付き視標が必要になります。ただしここでも黒地で固視点が白というのは投影式を含めてNGとなります。投影式そのものは通常、暗室眼位・融像除去眼位に用いられるので、それにポラテスト系視標が入っていること自体おかしいのですが。・・・それはともかく固視対象が明室で黒でないと固視点の目的である運動性融像の停止がいい加減になるからです。それから機器の後ろや側面の壁も白が望ましく、検眼コーナーの視野内には物を置いたりせず、視標のターゲットのみがポツーンと黒系のアクセントになっていて、あとはすべて白といが理想的な環境となります。
 この同業者は5mでパネルチャートを使っていたとのことで、5mのスペースはとれるわけですからスペースセーブ系チャートは回避出来るそうです。両眼視機能検査を謳いながら省スペース視力表を使うことは全くおかしいので、それは無さそうです。あとは以前に視覚機能研究会で、奈良の若手ドイツ式検者の松本と議論した時に彼が言っていた「潜伏し固定化された感覚神経性斜位」測定のため、第2立体視が必要となります(第1立体視に定規のような計測点があるもの)。ドイツ式は運動性斜位を補正し、黒い固視点を見せて眼球運動を停止させたあと感覚神経性斜位を検出します。ですから単に十字視標等で位置を合わせても部分矯正に陥ってしまい、それによる不具合があるとのことです。偏光視標は1つ1つの視標が独立しているような印象を与えることが運動性斜位だけ測っておしまい、という勘違いをしやすいところだと思います。ドイツ式の「十字テスト→コ字テスト→第二時計テスト→第一立体視→第二立体視」こういった手順を踏める機種は、はなかなか無いようです。(注)ここで言う立体視視標は、「どの絵が浮いて見える?」という立体感確認用ではありません。

今それができる視標はオプションとして第2立体視を付けたSC-1700POLAしかないのではと思います。第2立体視は辻先生がモニターの結果、メーカーさんへオプションとしての追加をすすめたことによるらしいです。あとは中古でオリジナルポラテストを探すかです。

まぁ私がおこなうスタイルとは違うので、これ以上のアドバイスは出来ませんが^^;

真夏です~^^;

暑い中ご来店頂きありがとうございます。
05190017先月と先々月は曜日・時間帯にはよりますが、店内で測定待ちして頂くケースが結構ありました。お時間は大切ですので、測定予約(←リンク先ページの下の方に予約フォームがあります。)をおすすめしたいと思います。

今月のopt.eyelandは休業日が多いのですが、よろしくお願い致します。

http://homepage1.nifty.com/eyeland/schedule/

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