眼鏡士のたいがいは、AC/A分析か、モーガン分析、グラフ分析だと思います。このうちAC/A分析を用いるかたが、もっとも多いのではないでしょうか。

以前にアップしたこれで考えてみましょう。
R(1.2)S-4.50C-0.25AX80   dominant
L(1.2)S-4.75C-0.50AX100 PD64mm
遠見  1.00BI  垂直φ
近見  18.0B0  垂直φ
AC/A 14.0(高)
単眼ラグ R.L=0.75
調節近点R10cm以下 L10cm以下
輻輳近点 5cm
水平融像
FN:x/8/5
FP:14/42/30
NN:x/19/11
NP:x/48/x 
[N〜PRA]+1.75~-0.25
これはモーガン分析で言えばb/aです。
A系はことごとくスルーですが、bで引っ掛かりが多いです。
ac/a分析だと、比は大きい。Fはnormal。Nは大きなEP。相輻は+寄り、相調はP側で極端に狭い、単眼調遅はnormal、輻近もnormal。
装用△の算出法のみをとらまえて、計算だからどうだとか、短絡的に評価する考え方を、冷やし中華ならぬ「両眼視はじめました」式のファッション系の眼鏡屋のブログで見たことありますが、決してそういう事ではないです。
他には検査項目は、ほぼ同じなのですが、ある方の事例集を見ると、○を省略して□ばかりで( 近も )。あっても遠見虚性に検出されていたり(笑)、AC/Aも出したり出さなかったり。そして「AC/A比の値を(中略)反映させることはほとんどない」や「たいていプリズム矯正を優先」という記述もあり。そうするとAC/A分析は、あまり念頭に無いように思えます。そして検出データの使用度数への反映が、意外と不十分だと思いました。